パルタージュ  メールマガジン 2026年7月号

7月に入り、夏の日差しがまぶしい季節となりましたが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

今月の『パルタージュ』は「話したいのに話せない苦しさ」と「話を聴いてもらえることの大切さ」をテーマにお届けします。
誰にも打ち明けられない思いを抱えながら過ごすことがあります。そして、ほんの一言の声かけによって、自分が本当は誰かに話を聴いてほしかったのだと気づくこともあります。
このコラムが、安心して気持ちを話せる人や場所に出会うきっかけとなれば幸いです。
今月も、皆さまの心に小さなあたたかさが届きますように。

 

※『パルタージュ』とは、フランス語で「共有する、分かち合う」という意味です。

今月の一言メッセージ
「これからのとき 大切な方を亡くしたあなたへ」(財団法人日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団)の冊子より、毎月一言ずつメッセージをお届けします。
連載コラム

「あのとき、いてほしかった人」

小児がんで娘を亡くした経験をもとに、支えのかたちを語る全12回の連載です。

 

高下裕子(こうげ・ひろこ)

小児がんで小学生の娘を亡くした経験を経て社会福祉士となり、小児がん相談支援や遺族支援に携わる。現在もグリーフケアの実践を続けている。

第4回 話を聴いてくれる人がいなかった

声をかけたいのに、いつもためらってしまった。
医師や看護師は懸命に治療にあたってくれていたが、皆いつも忙しそうだった。ナースステーションの前を通るたびに足が止まり、「これ以上時間を取らせてはいけない」と思ってしまう。
当時、病棟にはソーシャルワーカーや心理士もおらず、誰にこの気持ちを話したらよいのか分からなかった。

 

本当は、怖い、つらい、どうしたらいいのか分からない――その気持ちを誰かに聞いてほしかっただけだった。正解が欲しいのではなく、「一緒に考えよう」と言ってくれる人がほしかった。

亡くなる三日前、担当の看護師さんが「ゆっくり話せなくてごめんね」と声をかけてくれた。その一言に、初めて自分が“話したかった”のだと気づいた。

病院では、弱さを出してはいけないような気がして、泣くのは廊下の隅だった。強くいなければと自分に言い聞かせていた。

地域文化と響き合うグリーフケア

遺族会「てのひら」

大阪市住吉区にあります願生寺を会場に、毎月第4水曜日の10時から開催しています。ご遺族でしたら誰でも参加できる、小さな分かち合いの会です。

平日の午前中の開催というのは、遺族会としては珍しいと思います。「てのひら」をはじめる時、まだ子育て中で、土日や平日夜の開催では参加が難しい方でも来ていただける遺族会になればとの思いで、平日の午前開催となりました。

ご参加される方は、毎回数名程度と小さな会で、死別対象や状況も様々です。ファシリテーターは、グリーフケアの専門家で、ご自身も遺族として悲しみと共に生きて来られたスタッフが担当しています。

お寺独特のお香の良い薫りと綺麗なお庭を眺めながらの分かち合いに、是非、いらしてください。

 

浄土宗願生寺 住職

大河内 大博 様

ご遺族が思いをともに分かち合う集い
がんなどで大切な人を亡くされた方が、日々の生活のなかではなかなか話すことのできない思いを分かち合う少人数の集いを開催します。あなたの経験やお気持ちを話してみませんか。
日時:2026年7月10日(金)18:00~19:30
場所:Gallery Café ピレネー通り

〒604-8202 

京都市中京区衣棚通姉小路下る突抜町134 シェモア御池衣棚103

参加費:ワンドリンク制
定員:6名(事前予約制)
           予約は2026年7月9日(木)12時〆切
スタッフからの一言

今月号も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

悲しみの中でも、そっと寄り添ってくれる誰かと話をすることで、皆さまの日々に小さな安らぎが訪れることを願っております。M.K

次回の配信日は2026年8月7日(金)になります。
NPO法人ともいき京都の活動情報は下記よりご確認ください!

下京区, 京都市, 京都府, Japan